セカンドステージは新築マンションで|独身女性が新築マンションを買うときは

ある老夫婦の話。老夫婦といってもまだ60代後半にさしかかったばかり。この今の時代60歳代は老人とはいえないが、人生において、いくつもの転機を迎え超えてきた大先輩には間違いない。彼女らが、新しく新築マンションを買って引っ越したと、挨拶状が届いた。以前住んでいた家は大邸宅という位、素晴らしく素敵な大きな家だった。門から玄関までの、とても手入れの行き届いた大きな庭には四季折々の花が美しく、玄関をあければ、正面には有名な日本画家の絵画が季節ごとに変えて出迎えてくれる。応接室のインテリアも重厚感があり人生の歴史を感じさせる素敵なもので、昨日今日でとても真似できるものではなかった。出迎えてくださる彼女はいつもインテリアと調和する素敵なお召し物でもてなして下さる。この家への愛情を強く感じるものだった。それが、またどうして、新築マンションを買って移り住んだのか?場所は以前の邸宅から2駅しか離れていない。車で行けば10分わずかなのだ。不思議に思いながら、招待を受けた新築マンションへおよばれした。そこはそれで素晴らしく豪華なマンションには違いなかったが、納得いかないまま、部屋に入ってとても驚いた。今度の家は、新築マンションに相応しいとてもモダンなインテリア。クリスタルの大きな花瓶にカサブランカの花が薫り高く、リビング全面のガラス窓からの自然光が真っ白なカーテン越しにとても柔らかい。アフタヌーンティーの似合う部屋だと思った。壁には重厚な絵画ではなく版画がさりげなく飾ってあった。第一線から退いた人生のセカンドステージ、夫婦だけでコンパクトにシンプルに過ごしたかったのよ、と教えて下さった。


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